サムの備忘録

趣味ネタ、時々社会的なテーマ。IT関連のテーマはもう1つのブログに投稿してます。

タスマニアタイガーの絶滅

タスマニアタイガーは、ヨーロッパからオーストラリアにやってきた

移民によって乱獲され、20世紀初頭に絶滅してしまった動物だ。

www.gizmodo.jp

オーストラリアへの移民開始後、たった150年でタスマニアタイガー

滅びてしまった。しかし、人間による乱獲以前から、個体数は減りつつ

あったともいわれており、タスマニアタイガーの減少に天候変動が

関わっていた可能性もあると考えられている。

 

今回の調査では、オーストラリア本土とタスマニアに存在した、

81頭のタスマニアタイガーの組織サンプルを採取し、分析を行った。

 

調査から算出されたデータによると、タスマニアタイガーの身体特徴は

西と東のグループにわかれ、西のグループに属するタスマニアタイガー

体格は大きめだった。このような遺伝的多様性を保ったまま数が減って

しまったということは、タスマニアタイガーがとても早いスピードで

絶滅してしまったことを意味している。

 

かつて、絶滅要因の1つとして野生のディンゴの存在が大きく関わったと

考えられていたが、ディンゴタスマニア島には生息していなかったため、

ほかの要因で減少してしまった可能性も存在する。ほかの要因としては、

エルニーニョなどの不安定な気候が原因だと考えられるとのこと。

ヴァイキングの死装束

ヴァイキングの墓から見つかった死装束に、「アラー」という単語が

鏡文字で織り込まれていたことを、スウェーデンの研究者が発見した。

natgeo.nikkeibp.co.jp

アラビア文字は「絹」の帯に銀糸で織り込まれていた。コーランには、

「天国の住民は絹の衣服を着ている」と書かれているので、死装束に

絹が用いられている点についても何かしらの関連性があるかもしれない。

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なお、織り込まれていたのはクーフィー体という古い書体のアラビア文字

であり、イスラムの第4代カリフの名前「アリ」と、アラビア語で神を表す

「アラー」という単語が、死装束からは頻繁に見つかった。これらが鏡文字に

なっていた理由は、祈りの言葉を左から右に読めるように記そうとしたため

ではないかと推測されている。 

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一部の墓がイスラム教徒のものである可能性も完全には否定できないが、

「アリ」と「アラー」の文字が常に一緒に出てくることと、シーア派では

アリの地位が高いことから、シーア派との繋がりが深かったのではないか

と考えられる。

糖質制限のポジティブな影響

糖質制限にはダイエットに有効であるという科学的証拠はないが、

寿命の延長と記憶力向上には有効である可能性がある。

 

なお、今回の研究結果はマウス実験によって得られたものであり、

ヒトでは実証されていないため、同じ効果が得られるかは未知数だ。

wired.jp

糖質制限で炭水化物の摂取を断つと、人体の主要エネルギー源である

グルコースが欠乏し、それを補うためにケトン生成が促される。

このようなエネルギー生成のバックアップシステムは、通常は

飢餓の際に働くものだが、長い睡眠の際にも働くことがわかっている。

 

β-ヒドロキシ酪酸は、このケトン体の一種であり、脳内の経路を調整し、

炎症やフリーラジカルによる損傷を抑制することがといわれている。

このことは、β-ヒドロキシ酪酸には抗老化作用があるという可能性を

示唆している。

 

これに関して、バック研究所とカリフォルニア大学がマウス実験を

行っており、大豆油とラードを継続的に摂取したマウスは4カ月長生き

たことと、糖欠乏状態のマウスは迷路課題で好成績をあげたことが、

実験結果として報告されている。

 

マウスとヒトとの間には重大な違いがあるため、

上記の結果がヒトにも適用されるとは限らない。

 

ヒトのケトン代謝能力は、ほぼすべての動物を上回っており、

たんぱく質・脂肪・糖の消化 / 分解システムはマウスとは

まったく異なる。そのため、ヒトの脳に常時ケトンだけを

供給したとしても、マウスと同じ効果が出るかは未知数だ。

労働者保護とロボット導入

世界各地で最低賃金の値上げや雇用保護法の強化を求める運動が

行われているが、このような保護の動きは、人間の労働が機械に

奪われることを助長している可能性がある。

 

2017年8月の全米経済研究所による調査では、最低賃金が上がると、

非熟練労働者が機械によって置き換えられる可能性は高まると

示唆されている。また、事前通知期間の延長や退職金増額などの

雇用保護規則の導入後、人間とロボットのバランスがロボット側に

シフトしたことが、別の調査によって明らかになっている。

wired.jp経済学者のプレジデンテが先進国でのロボット販売数を調査した結果、

雇用者保護が強化された国では、ロボットの配備数が増加していた。

 

その理由を、雇用者保護の就業規則によって、景気の変化に企業が

対応しにくくなるためだと、プレジデンテは考えている。

 

経済学者のローダンとニューマーク教授による非熟練労働者に関しての

調査によれば、最低賃金が上がると、「オートメーション化が可能な」

仕事に就いていた高卒以下の労働者が失業する可能性が高くなっていた。

 

この関係は製造業で特に強くなるという。また、年齢が高くなるほど、

失業する可能性が高まることもわかっており、最低賃金が1ドル上がると、

製造業全体に占める「40歳以上の労働者」の雇用割合が2%近く下落する。

 

「価値の高い仕事への転向が可能であれば、オートメーションは労働者と

経済全体の両方にとって有益だ」とする一方で、「40歳以上で高卒以下」

などのグループに該当する労働者は「価値の高い仕事」へ転向できる

可能性が極めて低いことを、ニューマークらは懸念している。

世界初の分子ロボット完成

マンチェスター大学の研究チームが世界初の分子ロボットを開発。

150の炭素・水素・酸素・窒素の原子で形成されたロボットアームを

駆使し、分子を組み立てることができる。

wired.jp

このような微小なサイズのロボットのことを「分子ロボット」と呼ぶ。

なお、分子ロボットの組立工程やプログラミングは化学的に行われる。

たとえば、アームの形状を変えて他の分子に作用させるためには、

pHなどの溶液の化学的特徴を変化させることにより誘導する。

 

この分子ロボットを利用することによって、分子間の化学反応に介入し、

効率的に化合物を生成することができる。専門家たちの主張によれば、

近い将来、医療分野や産業分野において化学プロセスの最適化のために

用いられるようになるかもしれないとのことである。

細胞分裂とガメトソーム

名古屋大学とケント大学(ベルギー)の共同研究によって、植物の発生や

形態形成に重要である、細胞内の高次構造の存在が明らかになった。

news.mynavi.jp

動物の場合は、「中心体(セントロソーム)」という構造体の存在で、

細胞分裂の非対称性が保証されている。しかし、植物の場合は、

進化の過程で中心体を失っているため、細胞分裂の対称性

・非対称性がどのように制御されているかは謎だった。

 

今回の研究では、コケ植物の幹細胞や種子植物の培養細胞から

動物の中心体に相当する構造が発見され、「ガメトソーム」と命名。

ガメトソームを人為的に破壊すると、非対称分裂が認められなくなった。

 

このことから、植物幹細胞はガメトソームの場所を操ることで、

幹細胞性を維持しているのではないかと推測される。

横山大観の白衣観音の発見

東京国立近代美術館は、横山大観の描いた人物画「白衣観音」が

100年ぶりに発見されたと発表した。「生誕150年 横山大観展」に

来年出品される予定だ。

www.jiji.com発見された「白衣観音」は縦140センチ、横113センチの大作。

1912年刊行の「大観画集」にモノクロで掲載されていたが、

その後所在が分からなかった。

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