間欠性外斜視と名画の制作
レオナルド・ダビンチは、「間欠性外斜視」であったため、3次元の物体についての理解を深めることができ、正確な明暗表現を行うことが可能になったという。
www.cnn.co.jp外斜視は左右どちらか一方の目が外側を向いている状態を指す。常に外斜視の場合は「恒常性外斜視」というが、「間欠性外斜視」では外斜視が出現するときと出現しないときがある。
今回、6つの作品を対象とし、瞳孔・虹彩・まぶたの位置を測定して角度に変換したところ、ダビンチは外斜視の傾向をもち、リラックス時には片方の目が10.3度外側を向いていたことが判明した。なお、集中時には向きを戻すこともできたので、「間欠性外斜視」である。
外斜視という身体的特徴により、ダビンチは、通常とは異なる角度から世界を見ることができ、目の前の立体的な対象を平面的な画布に表現するのが容易になったという。
化石化した最古の陸生巻貝
琥珀の中で化石化した9900万年前のカタツムリが発見された。
natgeo.nikkeibp.co.jp発見されたカタツムリは、熱帯および亜熱帯環境で見られる現代のヤマタニシ科と近い関係にある可能性が高い。標本は、直径5ミリほどの大きさであるが、恐竜時代に生きた陸生巻貝の姿をはっきりと確認できる。 ミャンマー北部で採取された小さな琥珀の塊に含まれていたとのことで、中国広東省潮州の德煦古生物研究所に所蔵されている。
今回の発見において重要なポイントは、軟組織が保存されているということだ。過去にもカタツムリの軟組織が琥珀内で見つかったことはあるが、今回の標本は、これまで最古とされていたものよりも7000万年以上も古い。
大学医学部入試の規範作成
全国医学部長病院長会議は、公平公正な入試のあり方に関する規範を1ヵ月以内に示すとのことである。
yomidr.yomiuri.co.jp同会議においては、小委員会を設け、受験生の性別・浪人年数・地域受験枠などを踏まえた公平な選抜方法や、募集要項などでの周知方法について検討する。
www.jmedj.co.jp小委員会の委員長を務める嘉山孝正・山形大医学部参与は、文科省が通知している「入学者選抜実施要項」にアドミッション・ポリシーに関する細かい規定がないことを指摘し、「小委員会としてアドミッション・ポリシーの幅がどこまであるのかを規定したい」と説明した。
会見で嘉山氏は、「浪人であることを合否判定に多少加味すると書けば、受験生も大学を選択できる」と述べており、事前に情報提供している場合での点数調整を許容する考えを示した。性差による点数調整については、「アドミッション・ポリシーに書けば何をやってもいいわけではないが、東京女子医大は女性限定でもよいと国民に受け入れられている。男女同数のイーブンではなく、受験生にとってフェアな規範を示したい」との見通しを示した。
コブラのオス特有の共食い
動物の世界では共食いは珍しくないが、例外的にヘビは共食いしないものと考えられてきた。
natgeo.nikkeibp.co.jpだが、その定説が覆されつつある。学術誌「エコロジー」に、コブラがごく普通に共食いをしているという論文が発表されたのである。
今回、大きいケープコブラが小さいケープコブラをのみ込んでいる様子が確認されている。なお、基本的にヘビは同じ種を食べないと、これまでは考えられていた。
マリッツ氏らの調査によれば、各種コブラの餌の14~43%はヘビが占めており、6種のうち5種で共食いが目撃されていた。特にケープコブラにおいては共食いのケースが多く、今回の研究では餌の4%にものぼった。
さらに、マリッツ氏らが観察したケープコブラの共食いの全てはオス同士の間で発生しており、共食いの習慣が餌やメスをめぐる争いとつながっている可能性が示唆される。しかし、データはまだ少ないため、実際にはメスも共食いをする可能性も否定できない。
ハーバードでアジア系差別
アジア系米国人の学生団体が、入試で不当な扱いを受けたとしてハーバード大学を提訴した裁判で、米連邦地裁において冒頭陳述が始まる。
www.cnn.co.jpこの裁判は、アフリカ系やラテン系の学生を優遇してきたアファーマティブ・アクション制度に反対する保守派が後押ししている。場合によっては、全米の大学に影響を与える可能性もある。
アファーマティブ・アクションは、多様な人種の学生を入学させる目的で導入された、逆差別的な制度である。保守層の狙いは1978年の最高裁判決を覆すことにあり、訴えは2014年11月に起こされた。
トランプ政権は、原告側の公正な入試を求める学生団体を支持している。また、教育相と司法省は、アジア系団体から寄せられた苦情に基づき、ハーバード大学のアファーマティブ・アクションを槍玉に挙げていた。
ハーバード大学は、人種に基づく調整や制限を行ったことはないと主張しており、選考過程では学業・課外活動・才能・人格・社会的/経済的背景・人種などを総合的に評価するとしている。