サムの備忘録

趣味ネタ、時々社会的なテーマ。IT関連のテーマはもう1つのブログに投稿してます。

方程式での立体表現

ノースウェスタン大学のローラ・デマルコと、

シカゴ大学のキャサリン・リンゼーの2人の数学者は、

3Dグラフィックスへ方程式を変換するという研究を進めている。

wired.jp

方程式から3Dオブジェクトを生成するとき、

まずはジュリア集合というものが構築され、

フラクタル」と呼ばれる構造をつくる。

 

その後、アルゴリズムをつかって方程式の次数や係数は分析され、

ジュリア集合とは別のフラクタル形状が出力されるのだが、

これは「平面キャップ」と呼ばれる。

 

ジュリア集合とその内部のことを「充填ジュリア集合」というが、

これと「平面キャップ」を接着すれば3Dになるのである。

 

問題となっているのは平面図を見ても折りたたみ方が

分からない点だが、線や面の曲がり具合を示す「曲率」を

算出することで、ゴールに近づくことはできる。

 

しかし、正確な曲率までは分かっても、折りたたむ場所を

正確に特定する数学的な方法はまだ存在しない。

 

ちなみに、二次元図形から3Dオブジェクトを

取得するための独特な折りたたみ方法は、

旧ソ連の数学者アレクサンドル・アレクサンドロフによって、

理論上存在することがわかっている。

 

デマルコの仮説では、力学的な特性を考えると折りたたみ線を

完全に記述でき、基礎となる方程式を繰り返し使うことによって

折りたたみ線に沿った点集合が得られると期待されている。