金属を絶縁体に変える
東京大学の発表によれば、磁性体に生じる垂直磁化を観測したとのこと。
磁場と同じ方向に磁性体が磁化することは古くから知られていたが、
垂直磁化に関しては実験的に観測されたことは今までなかった。
今回の研究では、Eu2Ir2O7において、金属が絶縁体へと変化する際の
磁化のわずかな変化に着目し、磁場中での磁性体の磁気トルクを
測定することで、垂直磁化の検出を試みたとのことである。
結果としては、金属が絶縁体に変化する温度を下回るとき、
垂直磁化が急激に増大していることが明らかになった。
このことは、垂直磁化が金属を絶縁体に変化させる要因である
ということを意味している。
今回の研究を発展させることで、不揮発性メモリやデバイス材料物質の
開発につながる可能性があるようだ。