エジプト人の遺伝的起源
DNAシークエンス技術によってミイラのDNA解析に成功したようである。
温度や湿度、防腐処理のための化学物質など、DNAを劣化させる要因が
多く存在していたため、ミイラのDNA採取は非常に困難だとされていた。
この研究によって、エジプト人は、通商により遺伝子を変化させており、
サハラ以南のアフリカの人々と同一のルーツをもつことがわかった。
研究の当初の目的は、アレクサンドロス大王やそのほかの外国勢力による
征服が、エジプト人に対してどのような遺伝的インパクトを与えたかを
解明することだった。
しかし、調査を行ったアブシール・エル・メレクにおいては、
ギリシャ人やローマ人による侵略は、エジプト人の遺伝子に影響を
ほとんど与えなかったようである。
エジプト人の遺伝子が変化したのはそれよりも後のことで、
奴隷交易などによりナイル川の通商が増加したことが要因となって、
サブサハラ起源の遺伝子が次第に増加したとのことだ。