サムの備忘録

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新しい電子散乱実験装置

理研東北大学立教大学で構成される研究グループは、

不安定原子核を見るための電子散乱実験装置が完成したと発表。

news.mynavi.jp

この装置を用いて、キセノン-132原子核から散乱される電子を観測し、

散乱の角度分布から陽子分布を決めることにも成功している。

 

従来の手法では、十分な数の標的原子核を確保できなかったため、

不安定核で電子散乱実験を行うことは不可能だとされていた。

 

そこで今回開発されたのが、少量の標的核数で電子散乱実験を

実現させるSCRIT法であり、これを電子蓄積リングの中に

作り込むことで、108個の標的核数で電子散乱実験が可能となる。

 

原理としては、標的イオンを電子ビームに沿わせて流し込むと、

自然に電子ビームに引き寄せられるので、静電バリアで前後に

逃げないようにすることで、線状にトラップされるというものだ。

また、電子は標的イオンに衝突して軸の外へ散乱する。

 

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