RSウイルス感染症の流行
RSウイルス感染症(Respiratory syncytial virus)の流行が例年より早く
始まっている。秋以降に流行する感染症であるにもかかわらずだ。
国立感染症研究所によると、7月16日までに、全国約3000の小児科から
報告があった患者数は1778人で、同時期で比較すると過去10年間で最多。
RSウイルス感染症に感染すると、発熱やせきなどの症状が現れ、
乳幼児や高齢者の場合は気管支炎や肺炎を起こす可能性がある。
生後1歳までに半数以上、2歳までにほぼ100%の児がRSウイルスに
少なくとも1度は感染するとされているが、初めて感染発症した場合は
症状が重くなりやすいといわれているので、注意が必要だ。
麻疹のように空気感染するという報告はないが、飛沫感染や接触感染で
発症するため、周囲のものをアルコールや塩素系の消毒剤等でこまめに
消毒するほか、手洗いやマスクの着用による予防を行った方がいい。