サムの備忘録

趣味ネタ、時々社会的なテーマ。IT関連のテーマはもう1つのブログに投稿してます。

ポルトゥス・コサヌスの岸壁

現在のコンクリートの寿命は50~100年程度とされるが、

古代ローマ時代のコンクリートは現在でも十分に強度を保っている。

 

その強度の秘密を解明するため、ローレンス・バークレー国立研究所の

研究チームは、古代ローマ時代の岸壁や防波堤のコンクリートを採取し、

X線マイクロ解析を行った。

wired.jp

解析により、コンクリートの中にアルミナ質のトバモライト結晶が

含まれていることがわかったが、この鉱物がコンクリートの強度を

高めるのに重要な役割を果たしているという。

 

ちなみに、コンクリートの材料である火山灰・石灰・火山岩と海水は

混ざり合うと熱を発生するが、このときにトバモライト結晶が生成される。

 

この性質を利用して、海水と化学反応を起こして強度を増すという特徴を

もつコンクリートを、ローマ人は作り出したのだ。

 

ローマ時代のコンクリートを参考に、結晶に「螺旋転位」と呼ばれる

欠陥を意図的に作り出し、強度を2倍に高める研究も行われているようだ。