サムの備忘録

趣味ネタ、時々社会的なテーマ。IT関連のテーマはもう1つのブログに投稿してます。

タイタンのシアン化ビニル

冬になると、土星の衛星タイタンの極地では、シアン化ビニルと

呼ばれる有毒の分子が激しい雨となって降り注ぐ。

 

タイタンのリゲイア海の中には、100億トンを超える

シアン化ビニルが含まれていると推測される。

natgeo.nikkeibp.co.jp

条件が整えば、このシアン化ビニルが集まって、地球上の生命が持つ

細胞膜のような、膜状の構造を形成する可能性があるとのこと。

 

この「シアン化ビニルが細胞に似た構造を作る可能性がある」という

イデアは、元々、コーネル大学の研究グループが提唱したものだ。

 

シミュレーション上では、シアン化ビニルはアゾトソームを作る能力を

持っている可能性があると導き出されたものの、検証するにも地球上では

再現が難しいので、本当に自己組織化できるのかについては、

まだはっきりとわかっていない。

 

しかし、仮にシアン化ビニルに膜を形成する力があると仮定した場合、

タイタンの湖は、生命が存在するために必要な条件の1つを満たしている

ということになる。

 

量だけでいえば、リゲイア海には少なくとも360億匹のダイオウイカを

作れるだけのシアン化ビニルが存在するので、タイタンに生命が存在する

可能性も0ではない。