ブレーキペダルが不要なEV
日産が2017年内に発売するEV「リーフ」は、アクセルペダルから
足を離すだけで完全停止するようになる。完全ワンペダル走行が
導入されたのは業界初だ。
新型リーフには、オプションで「eペダル」というアクセルペダルが
装備されており、このペダルから足を離すと徐々に減速し、
最終的には完全に停止する。また、坂道でペダルから足を離し場合でも、
後進することはない。
勿論、ブレーキペダルは用意されるものの、急停車が必要な事態に
備えて装備されているだけに過ぎないようだ。
このようなブレーキペダルなしでの運転は、EVに導入されている
「回生ブレーキ」と呼ばれる技術によって可能となっている。
従来の車では、ブレーキパッドを金属製のディスクに押しつけることで、
運動エネルギーを熱エネルギーに変換し、減速させていた。
一方、EVの場合では、電気モーターを発電機として機能させ、
運動エネルギーを電気エネルギーに変換することによって、
減速が行われている。これを「回生ブレーキ」と呼ぶのである。
摩擦熱を無駄に放出する、従来のブレーキパッドでの減速機構と
比較して、回生ブレーキではエネルギーを有効活用できるのである。
この回生ブレーキによって、エネルギーのロスの減少による
走行距離の延長と、ブレーキパッドの使用頻度の減少による
メンテナンス費用の減少が、期待できるのだ。