16世紀スウェーデンの軍艦
海底をスキャンして3Dデータを取得することによって、
海事考古学者たちは3Dイメージで再現することに挑戦している。
セーデルトーン大学のヨハン・レンビー氏が率いる研究チームは、
ここ数年にわたって、マルス号の写真撮影やスキャンを行ってきた。
マルス号は、エリク14世の旗艦で、3本のマストを持つ全長60メートル
の大型軍艦だった。デンマークとドイツの連合軍を相手にした1564年の
潮の流れの遅さや水温の低さなどの好条件が重なったため、
船体の保存状態がよいことが、最初の調査でわかっている。
莫大なコストがかかり、破損の可能性もあるため、船の引き揚げは
行われない。そのかわりに、写真測量とマルチビーム・ソナーによって
記録され、船体や海戦現場の再現が行われる。