幹細胞移植で心機能改善
岡山大病院のチームが、拡張型心筋症の子供に幹細胞を移植し、
心臓の機能を改善するという治療の臨床研究を本格的に始めた。
患者に移植される幹細胞は、本人の心臓から採取して培養した
ものであり、カテーテルを用いて冠動脈から注入される。
拡張型心筋症の根本的な治療には心臓移植を行うことが不可欠だが、
子供のドナーは少ないため、移植を待つ間に亡くなる子供も多い。
この治療法は、移植までの待機時間を長くできる可能性がある。
また、開胸手術が不要で、体への負担も軽いという。
以前、このチームは、単心室症などを対象にした臨床研究で、
6歳未満の患者に同様の治療を実施。心臓が一度に送り出す血液量が
平均で5%程度増えるなどの効果を確認している。