恐竜の卵の色は鮮やか
米と独の古生物学者チームが、ヘユアンニア(Heyuannia huangi)という
恐竜の卵の化石を調べたところ、含まれていた色素が特定された。
研究チームは、中国で保管されていた化石を、分光器を用いて調べた。
その結果、青緑の卵を生むエミューと同じ成分が見つかったとのことだ。
このことは、ヘユアンニアは、エミューやヒクイドリと同じ進化を
辿った可能性を示唆している。また、鳥型恐竜であるオヴィラプトル科と
先祖が同じであるという仮説も生まれた。
なお、ヘユアンニアとは、中国東部の化石層で見つかるオビラプトルの
1種で、体長1.5メートルほどの白亜紀後期の恐竜だ。オウムのような嘴と
羽毛を持ち、後ろ脚で歩いていた。
かつては、恐竜の絶滅後に色の付いた卵を生むように鳥類が進化した
というのが通説だったが、これは新説によって覆ることになるだろう。
鳥類が色鮮やかな卵を産むのは、先祖とされる恐竜から引き継がれた
特徴に過ぎないのだから。