翼竜の卵の化石が大量発見
中国北西部で、翼竜の卵の化石が少なくとも215個発見された。
これほど大量の卵が発見されたのは世界初だ。一部の卵には、
保存状態の良い胚も含まれていた。
natgeo.nikkeibp.co.jp卵の化石は、1翼竜ハミプテルス・ティアンシャネンシス のもの。
この翼竜は内陸の水辺で暮らし、魚を好んだと考えられている。
翼幅は最大3mで、現在のサギに似ていたとされる。
今回発見された卵の化石は、湖の底の堆積物層の中にあった。おそらく、
嵐による洪水で営巣地が水浸しになり、卵が大きな湖まで運ばれてゆき、
泥の中に埋もれたのだと推測される。さらに、別々の堆積物層に広がって
いたことから、長い年月の間に複数回の洪水によって流されてきた可能性
も考えられる。また、卵の数の多さは、ハミプテルスが大集団で営巣して
いた可能性を示している。
ハミプテルスの後期段階の胚にはまだ歯がなく、前肢は後肢ほど発達して
いなかった。このことは、ハミプテルスの成長が遅く、幼いうちは四つの
脚で跳ね回っていたことを示唆している。