鎮痛剤依存症に対する新薬
アメリカ国内ではオピオイド系鎮痛剤への依存症が蔓延しており、
非常事態宣言が出されている。これに対する新薬を開発するため、
ユタ大学健康学部の研究チームは海洋生物のイモガイに目を付けた。
natgeo.nikkeibp.co.jp捕食性の貝であるイモガイは毒をもっているが、毒性は種によって
異なる。この研究では、6種のイモガイを含むConus asprellaという
亜属に焦点を当てている。
イモガイの毒は獲物の体を麻痺させるために用いられるが、この毒から
人間に対して中毒性のない麻酔成分を取り出せれば、オピオイド対策は
一歩前進すると期待されている。
今後、毒の成分に関して十分なデータが集められたら、チームは有望と
思われる成分を全て特定し、それらを合成して処方薬を作る方針だ。
なお、2017年2月には別の研究で、カンムリイモ(Conus regius)の毒が
有効な鎮痛薬となる可能性が示されていた。