恐竜に寄生した吸血ダニ発見
羽毛恐竜から血を吸ったダニが内部に残された、9900万年ほど前の
琥珀がミャンマーで見つかった。今回の発見は、動物がノミやシラミ
のような生物に太古の昔から寄生されてきたことを示す、最も古い
直接的証拠となる。
www.asahi.com発見されたダニには新種が含まれ、「デイノクロトン・ドラクリ」
という吸血鬼「ドラキュラ」にちなんだ名前が付けられた。
発見された5匹のダニのうち、1匹は羽毛をつかんでいた。この羽毛は、
羽毛恐竜、あるいはエナンティオルニス類のものであるとみられている。
この鳥類のくちばしには歯があったが、6600万年ほど前に非鳥類型恐竜
と共に絶滅した。
また、別の琥珀に残されていたダニは新種で、血を吸って通常の8倍
の大きさに膨れ上がっていた。これと一緒に、恐竜の羽毛を食べたと
考えられる昆虫の一部も見つかったため、恐竜の血と推定される。
なお、ダニは琥珀の表面近くに閉じ込められており、完全な状態では
なかったので、DNAを抽出するのは不可能なようだ。「DNAは非常に
壊れやすい分子であるため、古い化石には残っているとは考えにくい」
と、古昆虫学者ペレス・デ・ラ・フエンテ氏は説明している。