GPIFによる代替投資の本格化
年金積立金管理運用独立行政法人は、国内の不動産ファンドへの投資
を本格化させる。オルタナティブ(代替)投資を増やし、運用利回り
の向上を目指すとのことである。今回のGPIFの方針に他の企業年金が
追随する可能性も考えられる。
GPIFは、約156兆円ある資産全体の5%を上限に、下記の3点に対して
投資する方針を打ち出している。なお、不動産分野での運用受託機関は、
公募により三菱UFJ信託を選んだ。
(1)インフラ事業
(2)プライベートエクイティ(未上場株式)
(3)オルタナティブ資産(不動産など)
今回初めて、ファンド・オブ・ファンズ(投資信託に投資する投資信託)の
手法を採用するとのことであり、運用機関である三菱UFJ信託が、複数の
私募ファンドを束ねて投資を行う。委託されるのは国内での安定的な収入を
目指す不動産投資で、オフィスビルの賃料収入などが主な対象になる見通しだ。
オルタナティブ資産は市場が整備途上で、上場株や債券と比較して売買に
制約がある。半面、比較的高い利回りが見込めるのが特徴だ。