麻酔は植物にも有効と判明

麻酔が植物にも有効であることが明らかになった。麻酔薬の研究で、動物の代わりに植物を検体に用いることによって、動物実験を減らせる可能性がある。

gigazine.net今回、ドイツ・ボン大学の研究チームが、動物と同じく植物も麻酔に反応することを実験で明らかにした。実験では、オジギソウ(Mimosa pudica)やハエトリグサ(Dionaea muscipula)に、ジエチルエーテル・キセノン・リドカインなど数種類の化学物質を付与した。

オジギソウは、手で触れると反応することで知られるが、ジエチルエーテルにさらされると筆で触れても反応しない状態になった。なお、麻酔の効果は約7時間で切れたとのことである。

ハエトリグサは、ジエチルエーテルにさらされると、葉を閉じる能力を15分間失った。食虫植物であるアフリカナガバナモウセンゴケ(Drosera capensis)においても、エーテルにさらされることで、葉を曲げる能力が失ったことが確認されている。

植物が活動を停止した理由について研究者たちは、活動電位が発生するプロセスが麻酔による化学反応で阻害されるからではないかと推測している。