サムの備忘録

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ファインマンのクイズと動物

数学パズル「ファインマンのクイズ」を、直感的に解くことのできる動物が存在するようだ。なお、どのようにして問題を解いているのかまでは解明されていない。

gigazine.netここで扱う問題は「要救助者に一刻も早くたどり着くために、ライフガードが採るべき経路はA・B・Cのどれか?」というものである。ライフガードと要救助者を直線で結ぶ経路Aは最短距離だが、3つの経路の中では泳いでいく距離が最も長くなる。一般的には泳ぐよりも砂浜を走る方が速いため、経路Aは最短ではないといえる。他方で、経路Bは泳ぐ距離は最短であるものの、砂浜を走る距離は最長であるので、これも最短経路ではなさそうだ。

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上記のクイズは、微積分によって最短経路が算出されるという数学的な問題であり、光の屈折における「フェルマーの定理」と同種の原理からなるものだ。このようなクイズを、数学的な知識を用いることなく、多くの動物が直感的に説くことができるのだから驚きである。 

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たとえば、ロアノーク大学のティム・ペニングス教授の飼い犬「エルヴィス」は、教授がテニスボールを湖に投げると、ボールに一直線には向かわず、波打ち際をある程度走ってからボールに向かうようだ。この行動について、ボールの落下地点とエルヴィスの走行距離を計測してプロットしたところ、エルヴィスは最速経路を理想的に選択していることが確認できたとのことである。この結果は「Do Dogs Know Calculus?」という論文で発表されている。

 

同様の能力は、レーゲンスブルク大学の研究チームの実験によってヒアリの場合においても確認されている。