サムの備忘録

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世界最大の水中洞窟が発見

2018年1月10日、「大マヤ帯水層プロジェクト」(GAM)の水中探査チームは、ユカタン半島の都市トゥルム近辺にある「サック・アクトゥン」と「ドス・オホス」という2つの大規模な水中洞窟系がつながっていることを発見。2つの水中洞窟系が1つに合わさったことによって、全長346キロにおよぶ世界最大の水中洞窟となった。

natgeo.nikkeibp.co.jpこれまで世界最長の水中洞窟とされていたのは、トゥルムの南に位置する「オックス・ベル・ハ洞窟系」で、全長269キロだった。また、第2位はトゥルム北東の「サック・アクトゥン」で、約262キロ。第3位は全長92キロの「コール・バアル洞窟系」で、第4位が約83キロの「ドス・オホス洞窟系」だった。

 

今回の探査の結果、ドス・オホスがサック・アクトゥンの一部として吸収されることになるため、ドス・オホスの名前は消滅する。さらに、サック・アクトゥンは、近接している他の3つの水中洞窟系ともつながっている可能性がある。

 

GAMの探査チームは今回の探査で、「すべてのセノーテの母」と呼ばれる全長約18キロの重要な洞窟系も発見した。この洞窟は最大で約20メートルの深さがあり、サック・アクトゥンの北に位置する。これまでわかっている限りでは、独立した洞窟系のようだが、これもサック・アクトゥン洞窟系につながっているかもしれない。

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今回の発見は、ユカタン半島の巨大な洞窟系で暮らす生物の多様性や、豊富な淡水の存在を確認した点でも貴重である。今後、GAMの取り組みによって、帯水層が天然資源に及ぼす影響を正しく理解できるようになることも期待される。引き続きプロジェクトでは、サック・アクトゥン洞窟系の水質の分析や、生物多様性や種の保全に関する研究が予定されている。