蒋介石元総統の棺にペンキ

台湾独立を主張する団体によって、桃園市に安置されている蒋介石元総統の棺に赤いペンキが撒かれるという騒ぎがあった。

www.jiji.com1947年の「2・28事件」から71年を迎えた28日を選んでの犯行だ。団体のメンバー数人は、蒋元総統の棺や遺影にペンキを撒いたほか、「台湾共和国の建国」を主張する横断幕を掲げたとのことである。また、同団体は「税金を投じて独裁者を祀ることを今すぐ停止すべきだ」と政府に求める声明を発表した。

ちなみに、2・28事件とは、1947年2月28日に起こった、大陸人支配に対する台湾人の反乱事件。大陸人官憲の闇たばこ摘発隊が、台湾人老婆を殴打したことへの抗議に集った民衆に対して発砲したことが事件の発端である。鎮圧時には、台湾人指導者や民衆が2万人以上殺傷されたと一説ではいわれている。台湾では長らくタブーとされてきたが、李登輝体制下で真相究明のための再審査が行われ、1992年2月作成の調査報告書で、当時の在台湾国民党トップの事件処理の誤りを政府は認めた。