サムの備忘録

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旧優生保護法と強制不妊手術

優生保護法(1948~96年)に基づき強制不妊手術の適否を判断された60人分の資料が見つかったと、愛知県は発表した。

yomidr.yomiuri.co.jpyomidr.yomiuri.co.jp優生保護法とは、優生学上の見地から不良な子孫の出生を防止し、母体の健康を保護することを目的とした法律である。この法律では、優生手術・人工妊娠中絶・受胎調節の実地指導などについて規定していた。平成8年に優生思想に基づく部分を削除した「母体保護法」に改正され、優生手術の規定は廃止された。

 

見つかった資料には、1966~71年度に不妊手術の適否を判断された人の氏名や生年月日、住所、家族の精神障害や知的障害の状況が記されていた。また、県優生保護審査会の決定通知や保護者の同意書などもあった。この期間中、審査会は8回開かれたとのことであり、男女60人のうち55人について「強制的な手術が適当」と判断していた。なお、手術後に医師が県に提出する記録は見つかっておらず、実際に手術したかどうかは不明。

 

この問題について、安倍首相は参院予算委員会で「現在訴訟が提起されているところで、政府として関係省庁で協議の上、適切に対応していく」と述べた。現時点においては、宮城県の女性が国に損害賠償を求める訴訟を起こしている。国会では、超党派議員連盟が近く発足し、被害者の救済に向けた法案を議員立法で作る方針だ。