サムの備忘録

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犬を飼育した最古の痕跡

マヤのセイバルという遺跡から見つかった骨や歯を詳しく調査したところ、動物の交易や飼育が行われていたことを示す、南北アメリカ最古の証拠が見つかった。

natgeo.nikkeibp.co.jpヨーロッパやアジアと比べて、メソアメリカにおける家畜の歴史はそこまで古くなく、マヤでは農耕のための家畜の飼育がほとんど行われていなかったことがわかっている。

 

今回、先古典期中期(紀元前700~紀元前350年)のものと推測される中央広場付近から、イヌやネコ科の動物の骨や歯が見つかった。これは、従来の証拠よりも何世紀も古く、マヤ社会の発展に飼育動物を生贄に捧げる儀式が重要な役割を果たしていた可能性を示唆するものだ。

 

調査では、骨や歯に含まれる炭素同位体の比率が計測された。炭素同位体の比率が高ければ、野生の植物ではなくトウモロコシに由来するものを食べていたということになり、人間に飼育されていた可能性が示唆される。分析の結果、イヌの炭素同位体のレベルはすべて高かった。また、ジャガーと考えられる大型のネコ科の動物についても同様だった。

 

さらに、発見された46匹の動物のうち44匹は近辺で生まれたものだったが、2匹のイヌは遠隔地の出身だった。この2匹のうち1匹と、別の大型ネコ科動物は、セイバルで儀式のために用いられていた建物の下に捨てられていた。そのため、動物たちが儀式で使われていた可能性があると、研究者たちは考えている。