サムの備忘録

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深海生物ほど長寿である傾向

バルセロナ大学のイグナシ・モンテロ・セラ氏らが200種以上の生物の推定寿命を調べたところ、サンゴ・海藻・海綿・ウミトサカなどの付着生物において、深海に生息する種ほど長寿である傾向が明らかになった。

natgeo.nikkeibp.co.jpこれまでに知られている最長寿の海洋生物は、Monorhaphis chuniという種の海綿である。Monorhaphis chuniは、水深1000メートルを超える深さにも生息し、推定年齢はおよそ1万1000歳だという。 

 

このように深海の付着生物が長寿である要因としては、深海の環境変化の少なさと、付着生物の増殖方法にあると考えられる。同じことは陸上の植物にもいえるとのことだ。

環境変化の少なさ

深海のように安定した環境では不慮の事故で死ぬ可能性が低いため、生存戦略的には長寿であることは有利になりやすい。一方、浅い海のような環境では死ぬ確率がはるかに高いため、長寿であっても有利にならず、修復機能を進化させるメリットがない。

増殖方法

無性生殖によって増殖し、クローンによる群体を形成することによって、付着生物は加齢による劣化を免れることが可能である。対して、人間のように1つの個体で成立している生物は、加齢による劣化を免れることは不可能だ。