環境DNA分析でネッシー検証
オタゴ大学の遺伝学者ニール・ジェメル氏が率いる国際研究チームは、ネス湖の水を対象に環境DNA分析を行うことにより、ネッシーが存在するか否かという論争に決着をつけようとしている。
natgeo.nikkeibp.co.jp2018年4月時点でサンプルは採取済みであり、6月からはサンプル中のDNA抽出に着手する計画である。調査結果は2019年1月までに発表される予定だ。
プロジェクトで用いられる「環境DNA分析」とは、生物が落とした皮膚のかけら・糞・卵・精子などに含まれるDNAを、採取した土や水などのサンプルから単離し、塩基配列を分析するというものである。
この手法を用いると、生態系から土や水を採取するだけで、どのような生物が周辺地域に生息するか推測できる。また、参照用のデータベースに存在しないDNAが見つかった場合、未知の生物が存在するということになる。
ちなみに、首長竜の繁殖集団が生きられるほど、ネス湖には餌になる魚がいないことが、生態学的研究からわかっている。そのため、ネッシーがネス湖に存在する可能性は極めて低い。