新種テナガザルの骨を発見

夏太后の墓で新種の霊長類の骨が見つかった。この種は既に絶滅しているとのことである。

natgeo.nikkeibp.co.jp夏太后は、秦の始皇帝の祖母である。墓の中には、ヒスイ・金・銀・陶器・馬車など、豪華な副葬品が納められていた。それらと一緒に今回の頭骨は見つかっており、ペットとして飼われていたのではないかと推測されている。なお、他にもツキノワグマ・ヒョウ・ヤマネコ・ツルの骨も見つかっている。

このテナガザルには「ジュンズィ・インペリアリス」（Junzi imperialis）という学名が与えられた。「Junzi」は「君子」という意味の中国語であるが、これは、古代中国の神話においてテナガザルは君子とされる場合が多いことにちなんでいる。

また、頭骨を形態計測という手法で分析したところ、現生種のテナガザルと比較して、額の傾斜は急であり、眼窩上突起は小さいことがわかった。歯については、人間に飼育されて変化したという可能性を考慮しても、あまりにも大きく発達しすぎているとのことだ。