iPS細胞を利用した治療薬研究
京都大などのチームが、難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」を
治療する臨床試験を近く始めるようだ。iPS細胞技術を利用して
治療薬候補として導出された薬の治験は世界初。
研究チームは、FOPの患者から提供を受けた細胞から、iPS細胞を作製。
骨の形成にかかわる細胞に変化させた後、約7000種類に及ぶ薬などを
投与して効果を調べた。
その結果、臓器移植の拒絶反応を防ぐ薬として使われる「ラパマイシン」
という物質に、骨の形成を抑える効果があることを確認した。
治験では、実際に患者にラパマイシンを投与して効果や安全性を確かめる。
現在FOPに治療薬はないため、治療法の確立につながることを期待したい。