熱力学第二法則の導出
東京大学は、量子力学から理論的に熱力学第二法則を導出することに
成功した。19世紀以来の難問が解明されたことになる。
ミクロにおける基本法則は時間反転に関して対称的である。
そのため、ミクロで可逆な法則とマクロで不可逆な世界との
整合性をどのように理解すべきかは、大きな問題だった。
今回は、熱浴のサイズを十分大きくとり、熱力学第二法則を
数学的に厳密に定式化し、ミクロな世界の基本法則である
量子力学から、理論的に導出した。
また、従来の研究とは異なり統計力学の概念を使うことなく、
第二法則が成り立つことを理論的に証明しているとのことだ。
さらに、ゆらぎの定理を同様の設定で証明することにも成功している。