野放しにされる自動小銃
ラスヴェガスで2017年10月1日に起きた銃乱射事件では、
違法な自動小銃あるいは改造銃が使われた可能性が高い。
銃の改造や自動化は、米国国内では野放しとなっているのが現状だ。
たとえば、半自動小銃にオートシアを組み込んで全自動小銃にする
という違法改造は、ハンドドリルとボール盤さえあれば、誰でも行える。
本体を改造しなくても、スライドファイアやバンプストックと呼ばれる
これらのほかにも、ヘルファイヤー・トリガーやガットクランクなどの
パーツを引き金に固定し、一度に発砲可能な弾数を増やす手段も存在する。
なお、上記のようなツールは必ずしも違法ではない。1986年以降、
アメリカでは自動小銃が禁止されているが、ATFは「1度引き金を引いて
複数発の銃弾が発砲される場合のみ」自動小銃と認定しているため、
補助装置によっては法律上のグレーゾーンとして扱われるケースも多い。
また、本物の全自動小銃を合法的に所有することも可能のようだ。
1986年以前に製造され、一般市民に所有されている自動小銃は、
法律の適用を免除されているので、それらを中古で買えば
完全に合法なマシンガンが入手可能である。
法律適用を免除された場合でも、自動小銃は多くの州で持ち込み
禁止だが、規制のない州も存在する。ネヴァダ州にいたっては、
半自動小銃の所有数や弾倉サイズについても制限がなく、
全自動小銃に改造された場合の危険性をさらに高めている。