「未病」の世界指標化
神奈川県箱根町で国際シンポジウム「未病サミット」が開幕。
今回のテーマは、未病の状態をランク分けで示す「未病の指標化」だ。
未病とは、心身の状態は健康と病気の間で変化するものと捉え、
その変化の過程を表す概念のことで、元々は東洋医学における
漢方用語である。
黄帝内経には「上工は未病を治す」という言葉もあるが、これは
「優れた医師は、患者の漢方的な体質から次に起こる病態を予想し、
その予想に基づいて治療を行うことで、未然に発生を防止する」
ということを意味する。
黒岩祐治知事は開会のあいさつで「未病は超高齢社会を乗り越える
ためのキーワードになりつつある」と強調。指標化については、
「国際的な枠組みの中で実現できれば、健康寿命延伸の力になる」
と語った。神奈川県は未病の世界指標への採用を目指す。
なお、今回のサミットは2回目であり、前回2015年のサミットでは
「未病サミット神奈川宣言」を採択した。今回は指標化を含め、
未病を広く浸透させるための具体策をまとめる見通し。