8個の惑星をもつ恒星が発見
GoogleのAIにより、これまで見落とされていた惑星が2つ発見された。
natgeo.nikkeibp.co.jp新たに発見された惑星「ケプラー90i」は、ケプラー宇宙望遠鏡が収集
した大量のデータの中に隠れていた。この惑星は、「ケプラー90」と
いう主星の周りを、ほかの7つの惑星とともに回っている。これまで
最も多くの惑星を持つ恒星は、太陽だったが、ケプラー90はこの記録に
並んだことになる。
なお、恒星の減光から惑星を確認することは容易でないが、今回の研究
では、ニューラルネットワークを用いて減光問題に取り組んだようである。
機械学習のアプローチを用いてケプラー宇宙望遠鏡のデータをフィルターに
かけて分類する試みはこれまでにもあったが、従来のものよりシャルー氏
のアルゴリズムは強力だった。
シャルー氏は、ケプラー宇宙望遠鏡による観測データを用いて、実在する惑星
が作り出すシグナルと別のシグナルを、ニューラルネットワークが区別できる
ようになるための訓練を始めた。その結果、コンピューターは、96%の確率で
正しく惑星を識別できた。
惑星を持つことが分かっている約670個の恒星データを、実際にコンピュータ
に調べさせたところ、コンピューターは「ケプラー80g」と「ケプラー90i」と
いう2つの新しい惑星を発見した。
ケプラー80gは、「ケプラー80」という主星の周りの惑星系の6番目の惑星で、
地球とほぼ同じ大きさで、14.6日周期で主星の周りを回っている。主星は
太陽より小さく、赤い星だ。
一方、ケプラー90iは内側から3番目の軌道を回る、地球よりわずかに大きい
岩石惑星だ。主星「ケプラー90」は太陽よりも大きく、温度も高い。また、
それより内側の軌道を回る2つの惑星はケプラー90iと同じくらい小さく、
外側の軌道を回る惑星ほど大きくなってゆく。なお、ケプラー90はもっと多く
の惑星を持っている可能性があるという。