サムの備忘録

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記憶の仕組みの解読と強化

ペンシルヴェニア大学の心理学者マイケル・カハナが率いる研究チームは、機械学習アルゴリズムを使って人間の記憶の仕組みを解読。さらに、記憶力を強化することができると証明した。記憶力を強化するためには、完璧なタイミングで脳に電気信号を送ることが必要だ。

wired.jp研究では、25人のてんかん患者の脳内には100~200の電極を埋め込み、単語を記憶するときの脳のパターンと忘れるときの脳のパターンのデータを収集した。同じ試験内容のテストを2〜3回ずつ繰り返すことによって、アルゴリズムの作成に十分な量のデータが集まったという。なお、研究で用いた電極は、脳の神経活動を読み取るだけではなく、活性化させることもできたため、記憶能力の向上も同時に試みた。結果的に、脳刺激によって患者の単語記憶の能力を平均15パーセント向上させることに成功した。

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脳刺激が記憶に与える影響については、電気信号を与えるタイミングによって思い出す能力が向上あるいは低下することが既に証明されている。その時の研究結果では、低機能な状態の脳に刺激を与えると被験者のスコアが上がり、高機能な状態の脳に刺激を与えるとスコアは下がった。これは大きな発見だったが、記憶力テスト後の脳の状態と記憶のつながりしか確認されていないため、治療上は役に立たないものだった。