消費ベースでの炭素排出量
世界の大都市の炭素排出量は、消費ベースで算出すると、これまでの推計よりも60%も多くなることが明らかになった。これは、IPCCの「都市と気候変動に関する科学会議」において発表されたものだ。
natgeo.nikkeibp.co.jpこれまで世界全体の炭素排出量の70%は都市からのものとされてきたが、食品・衣類・電化製品・交通・建設業など、都市外で生産された物品の都市部での消費も考慮すると、それ以上に膨れ上がるとのことである。
ロンドン・パリ・ニューヨーク・トロント・シドニーなどの大規模な工業地区のない「消費都市」では、従来の算出方法では地域の排出量が著しく減少していたが、今回の算出方法に基づけば、このような消費都市の排出量は一気に高くなる。一方、インド・パキスタン・バングラデシュなどの「生産都市」では、消費都市で販売・消費される製品の製造過程で大量の炭素を排出している。