サムの備忘録

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月の北極域に縦孔を発見

米国のSETI研究所と火星研究所は、NASAの月探査機「ルナ・リコネサンス・オービター」(LRO)の観測データから、月の北極域に縦孔を初めて発見。さらに、地下に空洞が広がっている可能性もあると発表した。

news.mynavi.jp月の北極域には、水が存在する可能性が指摘されていた。また、電力確保の面で有利なことから、月面基地建設の最有力候補といわれてきた。今回、基地に転用しやすい地下空洞が存在する可能性が高まったことで、最有力候補としての地位を確固たるものとしたと考えられる。

 

縦孔が見つかったのは、月の北極近くにある「フィロラオス・クレーター」の底部で、月の北極からは約550kmほど離れている。孔は3つ確認されており、それぞれ15~30mほどの直径をもつ。月の縦孔はこれまでに200個近く見つかっているが、月の極域で縦孔が見つかったのはこれが初めて。

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隕石衝突の痕跡がないフィロラオス・クレーターは、比較的新しいクレーターだと考えられているため、縦孔の探査によって月の進化の歴史について知ることができるかもしれない。

 

また、これまで見つかった縦孔のほとんどは地下の溶岩チューブに関連した天窓だと考えられているが、今回見つかった縦孔についても、崩壊した溶岩洞や溶岩が流れた跡と考えられる「川状リル」という溝に沿って存在していることから、溶岩チューブの天井が崩れてできた天窓である可能性が存在する。なお、現時点では、この孔を溶岩チューブが崩れてできた天窓だと、100%確実に識別することはできない。