ミツバチがゼロの概念を理解

RMIT大学とトゥールーズ大学の研究チームの実験により、ミツバチは「ゼロの概念」を理解できることが明らかになった。

news.mynavi.jp長い間、ゼロの概念を理解する知能は人間だけがもつものと考えられてきた。しかし、最近の研究では、サルや鳥類でも理解できることが示されている。今回の実験は、昆虫にも同様の知能が備わっているかを調べたものである。

実験の第一段階では、マークの個数が少なく描かれた紙を選んだときに砂糖水の報酬を与えて、マークの個数の少ない方の紙を選ぶようにミツバチに学習させている。この時点では、マーク0個の紙は使用していない。第2段階では、学習が終わったミツバチに白紙を見せて、その反応を調べた。

実験の結果、マーク1個以上の紙と白紙を並べて置いた場合、ミツバチは初見でも白紙を選ぶことが確認された。この結果を根拠に、ミツバチが「0」という数学的概念を理解していると、研究チームは考えている。

ニューロン数が100万個未満のミツバチでも理解可能だとする実験結果は、高度な抽象概念を理解できるだけの知能を備えている生物は他にも存在する可能性がある。