サムの備忘録

趣味ネタ、時々社会的なテーマ。IT関連のテーマはもう1つのブログに投稿してます。

鎮痛剤依存症に対する新薬

アメリカ国内ではオピオイド系鎮痛剤への依存症が蔓延しており、

非常事態宣言が出されている。これに対する新薬を開発するため、

ユタ大学健康学部の研究チームは海洋生物のイモガイに目を付けた。

natgeo.nikkeibp.co.jp捕食性の貝であるイモガイは毒をもっているが、毒性は種によって

異なる。この研究では、6種のイモガイを含むConus asprellaという

亜属に焦点を当てている。

 

イモガイの毒は獲物の体を麻痺させるために用いられるが、この毒から

人間に対して中毒性のない麻酔成分を取り出せれば、オピオイド対策は

一歩前進すると期待されている。

 

今後、毒の成分に関して十分なデータが集められたら、チームは有望と

思われる成分を全て特定し、それらを合成して処方薬を作る方針だ。

なお、2017年2月には別の研究で、カンムリイモ(Conus regius)の毒が

有効な鎮痛薬となる可能性が示されていた。

 

落札者不明のダヴィンチの絵

絵画としては史上最高額となる約510億円で落札された、ダヴィンチの

絵画「サルバトール・ムンディ」がアブダビの「ルーブルアブダビ

で所蔵されることが発表された。

www.cnn.co.jpダヴィンチの「サルバトール・ムンディ」は、イエス・キリストを描いた

16世紀頃の作品。なお、現存するダヴィンチの作品は、この作品を含めて

20枚に満たない。

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この絵画は11月にニューヨークでオークションに出品されたものだが、

落札した人物の身元は明らかになっていないため、所有者は誰なのか

憶測が飛び交っている。

 

米紙ニューヨーク・タイムズの推測では、落札主はサウジアラビア

王子とのことだが、仏紙によれば、美術館への貸出を希望する投資会社

だという。ルーブルアブダビが落札に関係しているかどうかについて

は確認されていない。

 

白鳥のような水陸両生恐竜

モンゴル・ゴビ砂漠で、白鳥のような首と、ペンギンのような前脚を

持つ新種の恐竜の化石が発見された。陸上では二足歩行を行い、水中

では前脚で泳ぐという、水陸両生の恐竜だったと推測されている。

www.asahi.comこの恐竜は、白亜紀に生息した肉食の獣脚類で、体長は推定約80cm。

なお、盗掘された化石をフランスの化石商がモンゴルへ買い戻したという

経緯から、モンゴルにおける恐竜研究に貢献したポーランドの古生物学者

と化石商の両者の名前にちなみ、「ハルシュカラプトル・エスクイリエイ」

(Halszkaraptor escuilliei)と名付けられた。

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ハルシュカラプトルのように半水生生活に適応していたと考えられる恐竜は、

現時点ではほとんど知られていない。スピノサウルスも泳ぐことができたと

考えられているが、ほとんどの時間を水中で過ごしていたともいわれており、

ハルシュカラプトルのように陸上を長時間歩けたわけではないようである。

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今回見つかった化石で非常に変わっている箇所は、下記の特徴だ。

1. 鼻先の空洞

この空洞には、顔面で圧力を感知するための神経や血管が入っていたと

思われる。今日のワニや水鳥の顔面にも同様の器官があり、触覚を鋭敏

にして、水中で動く獲物を見つけやすくする働きがある。

2. 長く柔軟な首

現在のサギのように獲物の不意をつくのに役立ったと推測。

3. いちばん外側の指

ヒレ足や水かきをもつ動物でよく見られる特徴であるが、

いちばん外側の指が異常に長い。

4.股関節

力強く水を蹴って泳ぐことのできるほどの頑丈な股関節を有している。

 

以上の特徴は、水中にいる獲物を感知・捕獲するために必要なものだ。

 

何故ハルシュカラプトルが後肢を放棄しなかったのかという点については、

繁殖のためである。この恐竜は、鳥類やワニのように水の外で卵を産む必要

があったと考えられており、陸上生活に適した後肢を残す動機があったのだ。

最高裁が受信料を合憲と判断

最高裁大法廷は、NHKとの受信契約を義務付けた放送法の規定を

合憲と判断した。一方、「受信契約を申し込んだ時点で自動的に契約

が成立する」とのNHK側の主張は退けた。

www.nikkei.com結論としては、NHKは、裁判で勝訴が確定してからでなくては、

未払い者に対して受信料の支払い請求を行うことができない。

 

今回の裁判では、受信料制度が契約の自由を侵害するかという点で

主に争われた。また、合憲か否かのほかにNHKが重視していたのが、

受信の契約締結時期に関してだった。これは、申込書の送付時期に

契約が成立すると認められれば、訴訟なしで未払い者に支払い督促を

することができたからだ。

 

しかし、最高裁は、契約の締結はNHKの勝訴が確定した時点と判断。

未払いの人に支払いを促す場合、訴訟が必要になるため、支払率を

上げるために訴訟が増える可能性がある。ちなみに、2017年3月期の

受信料収入は6769億円で、受信料の支払率は79%。近年、NHKは

受信料の支払率向上に努めており、18年3月期には支払率80%を

目指している。

 

なお、NHKの受信料収入は余剰となっているため、受信料の使用方法や

余剰金の視聴者への還元方法については、これまで以上に丁寧に説明し、

理解を求めることが重要になる。

がん細胞の治療抵抗性を低下

岡山大学は、「マウスiPS細胞由来のがん幹細胞モデル」を用いて、

鉄キレート剤で細胞内の鉄を減らすと、幹細胞性が喪失することを発見。

news.mynavi.jpがんが治療に抵抗することを「治療抵抗性」と呼ぶが、がん幹細胞の

存在が、これを高めており、治療を難しくしていると考えられている。

しかし、腫瘍内でがん幹細胞の割合は少ないためその研究が大変難しく、

これまでがん幹細胞に対する確立した治療法はなかった。

この問題を解決するために、今回、研究チームは鉄に注目した。

鉄が生体内で過剰になりすぎると、発がんを引き起こすことが

知られているため、鉄をターゲットにすることでがん幹細胞に

対する治療法を構築できると考えられる。

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研究チームは、がん幹細胞モデルの1つである「miPS-LLCcm 細胞」

に対して鉄キレート剤を投与すると、幹細胞マーカーの発現が抑制

されることを見出した。この効果は、医療現場で広く使用されている

抗がん剤(5-FU,CDDP)では認められなかったので、鉄キレート剤特有

の効果と考えられる。

翼竜の卵の化石が大量発見

中国北西部で、翼竜の卵の化石が少なくとも215個発見された。

これほど大量の卵が発見されたのは世界初だ。一部の卵には、

保存状態の良い胚も含まれていた。

natgeo.nikkeibp.co.jp卵の化石は、1翼竜ハミプテルス・ティアンシャネンシス のもの。

この翼竜は内陸の水辺で暮らし、魚を好んだと考えられている。

翼幅は最大3mで、現在のサギに似ていたとされる。

 

今回発見された卵の化石は、湖の底の堆積物層の中にあった。おそらく、

嵐による洪水で営巣地が水浸しになり、卵が大きな湖まで運ばれてゆき、

泥の中に埋もれたのだと推測される。さらに、別々の堆積物層に広がって

いたことから、長い年月の間に複数回の洪水によって流されてきた可能性

も考えられる。また、卵の数の多さは、ハミプテルスが大集団で営巣して

いた可能性を示している。

 

 

ハミプテルスの後期段階の胚にはまだ歯がなく、前肢は後肢ほど発達して

いなかった。このことは、ハミプテルスの成長が遅く、幼いうちは四つの

脚で跳ね回っていたことを示唆している。

現物資産の大学法人への寄付

2018年度税制改正で、寄付された現物資産を買い替える際の条件が

緩和され、大学法人が土地や株式などの寄付を受けやすくなるようだ。

 

現物資産の使い勝手を良くすることによって、研究開発や競争力の向上

に役立てることが目的だ。与党税制改正大綱に盛り込まれるものと

考えられる。

 

これまで、国立大が個人から寄付を受けた場合、2年間は他の資産に

買い替えることができなかったが、見直し後は公益事業に活用すること

を目的とした基金で管理すれば、いつでも買い替えられるようになる。

大学への現物寄付は増加傾向にあるため、使い勝手を改善して個人の

寄付をさらに促す狙いだ。