CO2濃度が最高記録更新
報告書を発表し、パリ協定の目標実現には思い切った行動が
必要だと警鐘を鳴らした。
世界気象機関は、「温室効果ガス年報」において大気中のCO2濃度が
記録的なスピードで上昇したことを指摘している。また、2016年に
おけるCO2濃度の世界平均は、2015年の400ppmを上回る403.3ppmに
達したことを明らかにしている。
ここまでCO2濃度が高くなってしまった原因は、人間の活動および
強力なエルニーニョ現象の組み合わせにあると推測されている。
なお、過去にCO2濃度が同レベルだったのは、300万~500万年前まで
遡るようだ。この時代の海面は、現在よりも最大20メートル高かった
と考えられている。
これに関して、ペッテリ・ターラス事務局長は、「CO2や温室効果ガス
排出における急激な削減がない限り、今世紀の終わりまで危険な気温上昇
に向かい、パリ協定の設定目標を優に上回ってしまう」と指摘した。