ヘルクラネウムの肖像画
西暦79年のベスビオ火山の噴火によって消滅したヘルクラネウムの
遺跡で発見された女性の肖像画が、一部復元された。
ヘルクラネウムは、ベスビオ火山が噴火した西暦79年以来、
20世紀に入るまで町全体がすすと灰に覆われていた。
今回の研究は、ヘルクラネウム一帯の失われた歴史を取り戻すことを
目的とした「ヘルクラネウム保全プロジェクト」と共同で行われた。
復元作業には、イタリアのXGLabが開発した「Elio」と呼ばれる
携帯型のX線分析装置を用いられた。
これでスキャンを行うと、鉄・鉛・銅といった化合物の配置が
わかる。鉛は白、銅は青や緑の存在を示唆するので、
化合物の配置から元々の色を推測することが可能であるのだ。
また、Elioは容易に携帯できるため、でこぼこな遺跡の悪路でも
簡単に利用できるというメリットも存在している。