外部刺激により変色する分子
東大は、機械的刺激により吸収色が大きく変わる物質の合成に成功した
と発表した。デバイスのタッチパネルなどへの応用が期待される。
news.mynavi.jp機械的刺激により発光色を変える物質はこれまでにも多く存在したが、
吸収色(見た目の色)を変える物質は今回が初である。これらのように、
外部刺激によって性質を変化させる材料は、メカノクロミック材料と
呼ばれ、新しい機能性材料として興味がもたれている。
合成に成功した物質は、「フルオレニリデン-アクリダン」と名付け
られた。この物質は、結晶の状態では黄色だが、結晶を砕くと
濃い緑色に変化するという。なお、通常の有機分子の結晶の場合は、
砕くと色がやや薄くなる。
この深色化は、「機械的応力」というマクロな力を、「分子の形態変化」
というミクロな変化につなげたことが原因である。この変化により物質中
の電気の流れやすさも変化するようだ。