サムの備忘録

趣味ネタ、時々社会的なテーマ。IT関連のテーマはもう1つのブログに投稿してます。

エボラの実験的ワクチン供給

コンゴ民主共和国で流行宣言が出されたエボラ出血熱に関して、都市部での感染拡大を阻止するため、実験段階にあるワクチンが供給される見通しだ。

www.cnn.co.jpワクチン「rVSV-ZEBOV」の供給が行われるのは、都市ムバンダカだ。第1段階として、約8000~1万人に供給される見込みだという。なお、rVSV-ZEBOVは2015年と2016年にギニアで使用され、その際に有効性が証明されている。

サンゴ白化防止に有効な物質

京都大学は、サンゴが白化絶滅する原因をトランスオミクス解析によって明らかにし、白化防止に有効な化学物質も発見した。

news.mynavi.jpサンゴ礁には全海洋生物種の約25%が生息するが、近年、地球温暖化によるサンゴの死滅が世界中で報告されており、約3分の1のサンゴの種が絶滅の危機に瀕しているといわれている。

 

今回、研究グループは、活性酸素種がサンゴの死滅や白化を引き起こすと仮説を立て、レドックスナノ粒子(RNP)によって活性酸素種を消去することを試みた。なお、RNPは中分子量ポリマーにニトロキシドラジカルが共有結合した構造をとっており、これを用いると、正常細胞の電子伝達系などに障害を与えることなく、活性酸素種のみをピンポイントに消去することができる。

f:id:samsoda:20180520101736j:plain

モノリスカラムを用いたプロテオーム解析の結果、RNPを投与されたサンゴ幼生では、活性酸素種の産生に応答する酵素群の生産が減少していることが明らかとなった。さらに、高温条件下で飼育したウスエダミドリイシの幼生にRNPを投与したところ、生存率の向上が認められたという。これらの結果から、RNPによって活性酸素種を効果的に消去できると証明された。

名人戦の第4局1日目が終了

第76期将棋名人戦七番勝負の第4局の1日目が終わった。

www.asahi.com名人戦は現在、佐藤名人が1勝、挑戦者の羽生善治竜王が2勝という状況。本局は佐藤名人が先手で、1日目の消費時間は佐藤名人が3時間12分、羽生竜王が4時間54分。

 

棋譜は下記のとおり。

f:id:samsoda:20180519203223j:plain

記憶の別個体への移植に成功

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の神経生物学者のチームは、カタツムリを対象として、神経系内の記憶を別の個体に移植する実験に成功した。

www.cnn.co.jp移植実験においては、電気ショックによる感作を利用している。ちなみに、カタツムリは電気ショックを与えられると、接触等に対して過敏な反応を示すようになる。

 

結果として、「電気ショックを与えられた」個体の神経系から抽出したRNAを「電気ショックを与えられていない」個体に注入すると、後者は前者と同様の反射を示したとのことである。

f:id:samsoda:20180518220953j:plain

造血幹細胞移植推進法改正案

自民公明両党は、民間の臍帯血取引を原則禁止する、造血幹細胞移植推進法改正案をまとめた。

yomidr.yomiuri.co.jp2014年施行の現行法では、公的バンクには厳重な品質管理を義務付けていたものの、民間バンクは対象外となっていた。この改正案が成立した場合、国の許可を受けた公的バンク以外が臍帯血の取引を行えなくなる。違反者には、3年以下の懲役か300万円以下の罰則が科される。

第73期本因坊決定戦の第1局

本因坊文裕に山下敬吾九段が挑む第73期本因坊決定戦七番勝負の第1局が、山口県萩市の萩・明倫学舎で行われた。

news.nicovideo.jp2人の対決は本因坊戦では3回目。7大タイトル戦では史上最多タイの10回目となる。

 

第1局の先手は山下九段。序盤から互いに熟考が目立ち、高度な心理戦が繰り広げられていたとのことだ。山下九段が51手目を封じて1日目を終え、16日午前9時から2日目の対局を再開する。消費時間は山下3時間40分、文裕3時間34分。

序盤から互いに熟考する場面が目立ち、相手の言いなりにならないよう心を配る、高度な神経戦が繰り広げられている。

序盤から互いに熟考する場面が目立ち、相手の言いなりにならないよう心を配る、高度な神経戦が繰り広げられている。

 文裕は白18のノゾキに約30分の長考を払った。山下は黒19と反発し、左辺で競り合いが始まった。山下はさらに黒23とツケて白に迫る。解説の張栩九段は「黒23は機敏な一着でした。白の対応いかんでは、一気に険しい展開になりそうです」と話した。文裕が白24を考慮中に正午の昼食休憩に入った。消費時間は黒59分、白2時間1分。

序盤から互いに熟考する場面が目立ち、相手の言いなりにならないよう心を配る、高度な神経戦が繰り広げられている。

 文裕は白18のノゾキに約30分の長考を払った。山下は黒19と反発し、左辺で競り合いが始まった。山下はさらに黒23とツケて白に迫る。解説の張栩九段は「黒23は機敏な一着でした。白の対応いかんでは、一気に険しい展開になりそうです」と話した。文裕が白24を考慮中に正午の昼食休憩に入った。消費時間は黒59分、白2時間1分。

カエルツボカビの原産地判明

200種を超える両生類を絶滅または絶滅寸前に追い込んだ、生物多様性にとって史上最悪の病原体「カエルツボカビ」の原産地が判明した。

natgeo.nikkeibp.co.jpBdという略称が付いているカエルツボカビが、どの時代にどこから広がり始めたのか調査したところ、1950年代の朝鮮半島であることが判明した。この真菌は、朝鮮半島を起点に人間の活動によって、広範囲に散らばり、北アメリカ・アフリカ・ヨーロッパ・オーストラリアでの両生類の死滅につながったと思われる。

 

今回の研究においては、世界中から集めた177のゲノムが解析され、既に発表されている57の配列と合わせて合計234のゲノムを検討したとのことだ。これらを比較してカエルツボカビの系統図を描くと、特徴的な系統が4つあることがわかった。

 

その4つの中でも、朝鮮半島のサンプルは他のどの地点よりも大きな遺伝的多様性を示しており、原産地だと推測されるとのことだ。さらに、変異率を割り出すと、現在のBdGPLの祖先は20世紀初めにアジアで現れたことが判明した。

 

なお、1950年代に世界中に拡散されるまで、この真菌は周辺の動物と共存していたとのことである。研究者たちは、人間の活動によって、感染した両生類が世界中に広まったと仮説を立てている。例えば、妊娠検査・食用・ペットなどのための輸出や朝鮮戦争などが、原因として考えられる。

 

現在においても、世界規模のペット取引によって拡大が続いているのは明らかだ。研究チームのメンバーが、ベルギー・英国・米国・メキシコのペットショップ等で販売していたカエルを調査したところ、既知の系統が全て検出され、なかには致死性のBdGPLもあったとのことである。

 

ちなみに、なぜカエルツボカビが両生類にとって驚異的な存在であるのかというと、両生類の皮膚は透過性が高いためだ。カエルツボカビは、両生類の皮膚に含まれる蛋白質ケラチンを利用して成長し、皮膚呼吸や体内の浸透圧の調整を阻害するのである。耐性のある両生類もいるとのことだが、感染する可能性のある種は少なくとも695種に上るという。