サムの備忘録

趣味ネタ、時々社会的なテーマ。IT関連のテーマはもう1つのブログに投稿してます。

親になる年齢の高齢化

2015年時点では、米国で父親になった人の平均年齢は30.9歳であり、

1972年から3.5歳上がった。また、40代で父親になった人の割合は

40年間で倍増し、4.1パーセントから8.9パーセントまで増えている。

wired.jp

米国で1970年から2000年までの期間に行われた調査では、

第1子を出産した母親の平均年齢は27.2歳で2.6歳上がっていたが、

1970年から2014年までの期間では4.9歳上がって26.3歳だった。

 

第1子の父親となったときの年齢も上昇傾向にあり、

2010年は27.4歳で、1988年の25.3歳から2.1歳上がっている。

 

スタンフォード大学の調査では、父親になる年齢が最も高いのは

日系とヴェトナム系だ。最も若いのは黒人だった。

 

さらに、教育水準が低いほど父親になる平均年齢も低く、

学位をもつ人が父親になった年齢の平均は33.3歳だった。

 

生物学的には、父親高齢化は自閉症精神疾患小児がん

・染色体異常のリスクを高めることが指摘されている。

 

その一方で、社会的・心理的な意味では、年齢の高い父親

子供との関わりをより多くもつため、よい父親になるようだ。

熱力学第二法則の導出

東京大学は、量子力学から理論的に熱力学第二法則を導出することに

成功した。19世紀以来の難問が解明されたことになる。

news.mynavi.jp

 

熱力学第二法則はマクロな世界の基本法則であるが、

ミクロにおける基本法則は時間反転に関して対称的である。

そのため、ミクロで可逆な法則とマクロで不可逆な世界との

整合性をどのように理解すべきかは、大きな問題だった。

 

今回は、熱浴のサイズを十分大きくとり、熱力学第二法則

数学的に厳密に定式化し、ミクロな世界の基本法則である

量子力学から、理論的に導出した。

 

また、従来の研究とは異なり統計力学の概念を使うことなく、

多体系の量子力学に基づいて、量子力学的な純粋状態についても

第二法則が成り立つことを理論的に証明しているとのことだ。

さらに、ゆらぎの定理を同様の設定で証明することにも成功している。

同一労働同一賃金制度の適用

働き方改革関連法案の施行日は原則2019年度であるが、

中小企業に対する同一労働同一賃金制度の適用には、

1年間の猶予を設けるとのことだ。

www.nikkei.com

猶予が設けられた理由は、中小企業は労務管理の態勢が弱く、

一斉導入は困難と判断したためだが、大企業と適用がずれる

ことによって、負担が下請け企業に転嫁される恐れもある。

 

また、脱時間給制度については、連合の修正案を採用し、

働く人の健康確保を強化する方向で進められるようだ。

 

高収入の専門職は労働時間の規制から外れるものの、

年104日以上の休日確保の義務化などの対応策が採られる。

リカオンの群れの合意形成

ナミビアなどに生息するリカオンは、くしゃみによって

群れの意思決定を行っているらしいと判明した。

natgeo.nikkeibp.co.jp

リカオンは、ほとんどの場合、「ラリー」と呼ばれる集会で

くしゃみをする。ラリーは群れの絆を強めるための行動であると

考えられているが、そのラリーの場でくしゃみが多いほど、

直後に狩りに行く可能性が高いようだ。

 

また、群れで優位な立場にあるリカオンの場合、

くしゃみを3回するだけで、群れは狩りに行った。

 

一方、ラリーを始めたリカオンの序列が低い場合、

狩りに出るには10回のくしゃみが必要だった。

 

このように、狩りに行くために必要なくしゃみの

回数は、提案者の序列によって異なるようだ。

 

これまでリカオンの群れは独裁的なものであると見なされていたが、

今回の発見によって、それほど独裁的なものではないといえる。

太陽フレアと通信への影響

情報通信研究機構は、大規模な太陽フレアが観測され、

全地球測位システム(GPS)や電波通信などに影響を与える

可能性があるとして、注意を呼び掛けた。

www.jiji.com

プレスリリース | 通常の1000倍の大型太陽フレアを観測 | NICT-情報通信研究機構

 

6日、太陽面中央に位置する黒点群2673において、2回の大規模な

太陽フレア現象の発生が確認された。フレアに伴って放出された

放射線や高エネルギー粒子は、8日の15時から24時頃に地球に

到達すると予想されている。

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到達後の数日間は、GPSの測位誤差増大や地上の電波通信の障害、

人工衛星の故障、送電線への影響などの恐れが高まるとしている。

自己修復可能なマシン

ブリュッセル自由大学の研究チームは、特殊なポリマーを用いて

自己回復能力のあるロボットを開発したことを、明らかにした。

wired.jp

このロボットは、傷ついた場合、熱に当てられてから冷まされると、

自身の傷を自己修復するとのことだ。これを実現するためには、

エラストマーという弾性のあるポリマーが用いられた。

 

エラストマーの組織は、ディールス・アルダー反応でつながっていて、

熱せられると崩壊し、冷やされると再構築される。

これは、動物が傷を癒すのとほぼ同じで、生態模倣的なシステムである。

 

この技術について懸念されていることは、自己修復に要する時間だ。

現代の技術では、80度で40分間の過熱を行い、さらに冷却時間も

必要となるので、応用先によっては所要時間が長すぎる可能性がある。

そのため、実用化のためには、今後も改良が必要となる。

 

将来的には、自ら最適なタイミングを判断して、自身の温度を

上げて、修復を始めることも可能だが、実現には自らが怪我した

ことを認識するためのセンサーを搭載する必要がある。

腰痛と中殿皮神経

横浜市脳卒中・神経脊椎センターは、中殿皮神経の締め付けが

慢性腰痛の原因の可能性もあるとして、新しい治療法を提唱している。

yomidr.yomiuri.co.jp

厚生労働省によると、慢性腰痛の患者は2800万人で、腰痛の85%は

原因がはっきりしない「非特異的腰痛」とのデータもある。そのため、

治らない腰痛に悩まされる人は多い。

 

慢性腰痛の原因と関係があるとされる「中殿皮神経」は、

背骨と尻上部の皮膚を結び、靱帯を貫通している場合もある。

 

神経が靱帯で締め付けられることで腰や脚の痛みの原因になることが

あるといわれており、背骨の中心線から外側に約3.5センチ離れた

尻のでっぱり部分を押すと痛みがある人は、その疑いがある。

 

また、中殿皮神経の少し上にある「上殿皮神経」が、

腰痛を引き起こす場合もあるという。

 

いずれの場合も、神経ブロック注射や靱帯の切除手術で治療可能だ。

 

腰痛の1割は上・中殿皮神経の締め付けで起きていると

考えられるが、このことを知る整形外科医はまだ少なく、

治療法が普及していないのが現状だ。