タスマニアタイガーの絶滅
タスマニアタイガーは、ヨーロッパからオーストラリアにやってきた
移民によって乱獲され、20世紀初頭に絶滅してしまった動物だ。
オーストラリアへの移民開始後、たった150年でタスマニアタイガーは
滅びてしまった。しかし、人間による乱獲以前から、個体数は減りつつ
あったともいわれており、タスマニアタイガーの減少に天候変動が
関わっていた可能性もあると考えられている。
今回の調査では、オーストラリア本土とタスマニアに存在した、
81頭のタスマニアタイガーの組織サンプルを採取し、分析を行った。
調査から算出されたデータによると、タスマニアタイガーの身体特徴は
西と東のグループにわかれ、西のグループに属するタスマニアタイガーの
体格は大きめだった。このような遺伝的多様性を保ったまま数が減って
しまったということは、タスマニアタイガーがとても早いスピードで
絶滅してしまったことを意味している。
かつて、絶滅要因の1つとして野生のディンゴの存在が大きく関わったと
考えられていたが、ディンゴはタスマニア島には生息していなかったため、
ほかの要因で減少してしまった可能性も存在する。ほかの要因としては、
エルニーニョなどの不安定な気候が原因だと考えられるとのこと。