サムの備忘録

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ギ酸系燃料電池の開発成功

スイス連邦工科大学ローザンヌ校とGRT Groupは、ギ酸を利用した燃料電池の開発に成功した。

news.mynavi.jp水素を燃料電池に利用した場合、体積あたりのエネルギー容量が非常に低く、気体の状態での貯蔵および輸送が難しいという問題が存在する。しかし、ギ酸を利用することによって、この問題は解消できる可能性があるという。

 

ギ酸は、化学式がCH2O2と単純で、通常の自然条件下で液体として存在するため、水素キャリアとして適している。ギ酸1リットルあたり590リットルの水素を運搬することが可能であるという。

 

今回開発された燃料電池ユニットは、出力:800W / 年間発電量:7000kWh / 発電効率:最大45% という性能で、「水素再生成装置」(HYFORM)と「プロトン交換膜型燃料電池」(PEMFC)で構成されている。この燃料電池ユニットは、硫黄処理の必要がなく、メンテナンス性にも優れている。また、触媒性能も長期間にわたり安定しているという。

 

燃料電池ユニット内では、液体のギ酸から気体の水素と二酸化炭素が生成された後、発電過程で水が生成される。このとき残った二酸化炭素は、ギ酸の生成に再利用されるとのことだ。

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